2009年01月23日
運慶流!

入り口を入って正面に、国の重要文化財にして運慶の代表作、栃木県足利市光得寺所蔵、金色の「大日如来像」が鎮座していらっしゃいました。十一日の日曜、義父母と夫、高校一年の娘と訪れた県立美術館の「運慶流」展です。
期間限定で、厨子(ずし)、光背、仏体を別々に展示してありました。二度と目にする機会はないであろう後のお姿を眺めていると、もう一つのお目当て、竹下正博県立美術館学芸員のギャラリートークが始まります。
学校でも習う水晶の玉眼の説明の後、「運慶は水晶をこういう風にも使っています」と如来様の座す蓮弁にライトを当てられます。
花びらの先がキラり。「早朝、たった今開いたばかりの蓮の花の上の、如来様の顕現を水晶の朝露で表現したんですね」。一同から、いっせいにため息が漏れました。
部活が美術部の娘は、金箔(きんぱく)と金泥を使い分けて衣と仏肌の質感を表現した、という解説に感激。仏像の技法から制作時の時代背景まで、三室の展示解説一時間はあっという間でした。
家族それぞれ心に残る仏様と縁を結んだひと時でした。感謝です。
Posted by 渋柿 at 18:36 | Comments(0)